何冊も本を出し続けられる人には、考え方の共通点があります。
なかなか企画が通らない方がいる一方、毎年数冊の本を書き続ける人もいる。
私自身、先月22冊目となる著作を出版しました。10年で22冊なので、一年に2冊以上を書いている計算になります。
決して私が特別な知識や技術を持っているから、ではありません。
商業出版の裏側を理解すれば、ずっと本を書き続けるコツが分かります。
商業出版は出版社にとってビジネスであり、利益を生み出す必要があります。
単純な話です。
あなたの本は売れる必要がある。売れない企画は本にする理由がないのです。
情報の質が良ければ本は売れる。という訳でも、残念ながらありません。
なぜなら本にもトレンド、ファッション同様、流行り廃りがあるからです。
時期や時節、タイミングによって求められる情報の質が変わってきます。
編集者の方は日々、そのトレンドを調べて、何が売れるか?を研究しています。
その編集者に対して、この本は売れます!とても情報の質が良いです!
というのは要はお門違いなわけですね。
本題に戻ると、一冊も本を書けない人の考え方には、こだわりがあります。
自分のこの経験を本にしたい!
この方法を使えば読者を救える!
いずれも著者として必要な情熱です。
しかし、残念ながらこれらのこだわりは売れる理由にはならないのです。
反面、何冊も本をかける人の考え方は徹底して編集者の指示に従います。
自分のビジネスには直結しないな…
他の人でも書ける企画かもしれない …
迷いがあるのは分かります。
しかし、こだわりをいったん横に置いて、編集者の提案を受け入れる。
この考え方こそ、私も含め、長く本を書き続ける人考え方の特徴です。
しかし、だからといって本の企画にまったくこだわりがないのも困ります。
大事なのはバランスです。
こんな本を書きたい!自身の企画に対するこだわりや情熱を持ちながらも、編集者の提案を柔軟に受け入れる。
決して「固執しないこと」が著者にとって重要だと覚えておいて下さい。