採用される出版企画書を書くのに大事なのは、読者の立場に立つことです。
ただ、読者の立場に立つ、という表現自体、具体性がなく曖昧な課題ですよね。
出版企画において読者の立場に立てないのにはきちんと理由があります。
読者の立場に立てないのは、実は読者のことをよく知らないからなのです。
もっと厳密に言うと読者をしっかり定義すること、つまりターゲッティングを行うことがあなたの課題になります。
具体的には、
性別、年齢、職業、家族構成など、定量的に定義できる属性だけでなく、
「心境」を明らかにして下さい。
たとえば、先日発売された私の新刊「1万人を見てわかった 起業して食える人・食えない人」であれば、
現状
会社員生活に、このままで良いのか?という漠然とした不安を抱えている。
願望
独立して充実した仕事生活を送りたい。自分らしく楽しく仕事したい。
問題
独立に必要な心構えが分からない。失敗するのではないか?と不安がある。
解決
だからこそ起業して成功する人、失敗する人の行動特性をお伝えする。
こんな感じですね。
現状、願望、問題、解決、4要素を順に考えると心境が見えてくるはずです。
どんな心境にある人を読者としてターゲッティングするのか?決めましょう。
さらに正確なターゲッティングをするならば、一人の人を特定すると良いです。
知り合いの中から一人を選んで、その人が何を知りたがっているのか?
どんな情報を伝えればその人の問題を解決できるのか?を考えます。
特定の一人が見つからない場合は、架空の人物設定をしても良いでしょう。
目的は一つ、読者の立場に立つため、まず読者を知る。さらには、そのために読者をしっかり定義すること、です。
まずは誰に向けて書くのか?その相手をよく知ることに集中して下さい。