売れそうな出版企画書、つまり編集者が欲しがる企画書には共通点があります。
1.ターゲット
2.ベネフィット
3.独自リソース
4.市場・類書
5.強み・差別化
これらのポイントにおいて「明確なロジックがある」企画を目指してください。
第一回目、前回は上記5つのポイントについて概要をお伝えしました。
第二回目の今回は「1.ターゲット」について、細かく解説していきましょう。
ターゲットとは、すなわち読者のことです。具体的には「どんな人が読む本なのか?」と自分に質問して下さい。
よく見かけるのが、
・20代女性
・中間管理職
・零細企業経営者
という属性によるターゲット設定です。
決して悪くはありません。ただ、もう一歩踏み込んで考えて欲しいのです。
なぜなら、同じ20代女性であっても、
・子供一人を持つ24歳の専業主婦
・管理職に昇進した29歳の会社員
では、まったく生活スタイルが違います。
当然、抱えている悩みも変わります。本に期待する内容もまったく違うでしょう。
ターゲット設定が不十分だと、実際に読む人の姿を想像するのが難しくなります。
読む人を曖昧にしたままだと「それが価値ある内容なのか?」判断がつきません。
ターゲット設定するとき大切なのは、読者を徹底的に細かく描写すること。
具体的には「属性+悩み+願望」を言葉でしっかり表現することです。
属性:既婚の20代女性。
悩み:職場復帰したいが会社に戻る自信がない。
願望:子育てと両立できる自由な仕事で収入を得たい。
属性:40代中間管理職男性。
悩み:女性の部下にどう指示したらいいか分からない。
願望:女性部下のモチベーションを高める接し方が知りたい。
属性:零細企業経営者男女。
悩み:バランスシートの読み方がイマイチ分からない。
願望:読めるようになりたいが勉強する時間が確保できない。
例えばこんな感じです。
本を出すかどうか決めるのは編集者です。
しかし、世に出た本を買うかどうか?それを決めるのは、あくまで読者です。
まずは「本の良し悪しを判断する主人公」である読者、つまりターゲットをしっかり言葉で表現することから始めましょう。