売れそうな出版企画書、つまり編集者が欲しがる企画書には共通点があります。
1.ターゲット
2.ベネフィット
3.独自リソース
4.市場・類書
5.強み・差別化
これらのポイントにおいて「明確なロジックがある」企画を目指してください。
第三回目、前回の「2.ベネフィット」に引き続き、
第四回目の今回は「3.独自リソース」について、細かく解説していきましょう。
独自リソースとは、すなわち「その本を書く資格」です。「なぜあなたに語る資格があるのか?」と自分に質問して下さい。
例えばあなたが「営業テクニック」に関する本の企画を考えているとしましょう。
なぜあなたにそれを語る資格があるのか?
もし編集者からそう質問されたらどう答えますか?
その答えが、「営業経験が30年ある」や「営業部のマネジメント経験が10年ある」だと、編集者は不足を感じるでしょう。
なぜなら「そんな人はどこにでも、ザラにいるから」です。
リソース、つまりテーマに関する過去の経験があるとしても、それが「独自のもの」でない限り編集者は納得しません。
だからこそ出版企画書を考える際、「過去の洗い出し」が不可欠なのです。
何十年も生きていれば、他人がしていない経験もたくさんあるでしょう。
「他の人には絶対できない!」そんな素晴らしい実績もあるかもしれません。
独自リソースを考える際、以下2点を基準に考えると分かりやすいです。
・誰にも真似できない経験や実績
・誰も真似したくない経験や実績
真似したくてもできない、素晴らしい経験や実績があるなら話は早いのです。
しかし、もしあなたにそんな経験や実績ががない場合、注目すべきは「誰も真似したくない経験や実績」なのです。
ブラック企業の営業術 クリーンにしてホワイト企業で使ったら1100人をゴボウ抜き
弊社の出版スクールを卒業された小嶋康之さんの著書です。
小嶋さんが若い頃にお勤めだったのは、俗に言う「ブラック企業」です。
それも軽いブラックではありません。
法律スレスレの事業を営むホンモノのブラック企業で、「結果を残せない人は地獄行き」だったと小嶋さんは語ります。
そんな過酷な環境で成果を出し続け、生き残った小嶋さんの経験や実績は、文句なしで独自リソースと言えるでしょう。
そんな経験、したくありませんよね?
「真似したくても真似できない」のではなく、誰も絶対に真似したくない。
そんな経験があるからこそ、類書にない斬新な営業テクニックを語る資格がある。
ポイントは前回のベネフィット同様、「ターゲットとひも付けること」でしょう。
小嶋さんが語るえげつない営業テクニックを欲しがるのはどちらだと思いますか?
「営業部に配属されて3ヶ月、来月から一人で担当を任される新人営業マン」
「営業成績が伸びず、上司から嫌味を言われている営業歴10年の中堅社員」
もちろん後者ですよね?
独自リソースは、ターゲットにとって価値ある経験でなければなりません。
ターゲットが知ったとき、「すごい!」と感じる経験を洗い出してみましょう。