よく、本はオリジナルの方法論でなくてはならないと、誤解されがちです。
そんなことはありません。
自己啓発の本なども、決してオリジナルの本など多くないはずです。
人を動かす
D・カーネギー
7つの習慣
S・R・コヴィー
こんな世界的ベストセラーでさえ、紐解くと実は、いま流行のアドラー心理学をベースに組み立てられています。
完全なオリジナルの方法論があるとしても、それにこだわっていると出版企画はいつまでと通らないでしょう。
なぜなら、読んでくれる読者の役に立つという視点が抜け落ちるから、です。
本の目的は読者の役に立つことです。中心になるのは読者の悩みなのです。
オリジナル方法論がいかに素晴らしくても、それを読者が求めていない限り、提案することに意味はありません。
本は教科書とは違います。
読むことを強制できるシチュエーションなら話は別かもしれません。
しかし、どの本を手にとって買うか、すべて読者の意思に委ねられています。
読者が自分の意思で興味を持って手に入れてもらうことが大前提なのです。
オリジナルの方法論があること自体、それは素晴らしいことでしょう。
素晴らしいアイデアがあるならなおさら、それを読者の視点に合わせる努力を、そうする勇気を持ってみて下さい。