出版企画書の役割は、この本は売れる!という見込みを示すことにあります。
商業出版は出版社にとってビジネスです。利益になる、つまり売れる企画であることを編集者に伝えねばなりません。
その際、重要になるのが客観性です。
例えば、
このテーマは社会的問題なので、求めている人が多い。だから売れます!
ではなくて、
このテーマで悩んでいる人は100万人いる。少なくとも1%が購入に至るとして、1万部は売れるでしょう。
と書きます。
違いは明白ですね。売れる見込みを客観性ある数字で示せているか?です。
主観そのものが間違っているわけではありません。だからと言って、主観のまま、相手に内容が伝わるわけでもない。
編集者が聞きたいのは、客観的な売れる根拠であって、(あなたが思っているだけの)売れる理由ではありません。
出版企画書に限らず、提案やプレゼンの資料において、数字が登場する回数は、資料の客観性を測る良い指標です。
厚生労働省や経済産業省など公的調査の数字を使うのが基本ですが、
民間企業が調査した資料や統計の方が、使いやすい場合も多いでしょう。
調査のチカラ
http://chosa.itmedia.co.jp
キーワードで検索すると、該当する調査や統計を調べることができます。
あとは市場規模の大きさを示す上で、検索回数を引用するのも有効です。
Google adwords
https://adwords.google.com/KeywordPlanner#start
特定のキーワードがどのぐらい検索されているか?数字を返してくれます。
数字の大きさを示すことで、テーマに対する関心度の高さを証明できます。
自分のテーマに対する熱意は大事です。
だからと言って主観的な熱意だけで出版社を動かすことはできません。
市場規模を調査するのは、自身の本の切り口を見直す良い機会にもなります。
数字や根拠など、面倒くさがらずしっかり調査して企画書を作りましょう。