売れそうな出版企画書、つまり編集者が欲しがる企画書には共通点があります。
1.ターゲット
2.ベネフィット
3.独自リソース
4.市場・類書
5.強み・差別化
これらのポイントにおいて「明確なロジックがある」企画を目指してください。
第二回目、前回の「1.ターゲット」に引き続き、
第三回目の今回は「2.ベネフィット」について、細かく解説していきましょう。
ベネフィットとは、すなわち読者が得る利益です。つまり「読んだ人がどうなれるのか?」と自分に質問して下さい。
例えば、本を読むことで、
独立して年収650万円のコンサルタントになれるとか
TOEICのスコアが200点上がるとか、
バランスシートがたった3秒で読み解けるとか、
本を読むことで得られる利益を、「具体的に」企画に盛り込む必要があります。
具体的に得られる利益が見えない、見えづらい企画はあまり評価されません。
ハッキリ言うと、読者が抱える悩みを解決できなければそれは利益ではないのです。
例えば、
人がなぜコミュニケーションで悩むのか?科学的な原因が分かるとか、
企業や組織で起きている問題の構造や原因がすべて分かるとか、
抱える悩みの仕組みや知識が、単に「分かる」だけではダメなのです。
ターゲットは、ある問題で悩んでいます。それを解決したくてたまらないのです。
例えば、こんな方がいたとしましょう。
零細企業の経営者だがバランスシートの読み方がイマイチ分からない。読めるようになりたいが勉強する時間が確保できない。
この方が知りたいのは、バランスシートの成り立ちや根本概念ではありません。
時間をかけずに、今すぐバランスシートを読む方法、であるはずです。
だからこそ、
「バランスシートがたった3秒で読み解ける」というベネフィットを提案する。
読んですぐどんな価値があるのか?を徹底的に考えてみましょう。
実際に、弊社の出版スクールを卒業された中村儀一さんの本がコレです。
シンプルですが、ターゲットとベネフィットがきれいにひも付いています。
ベネフィットを考える際、ターゲットを主語に持ってくると考えやすくなります。
先ほどの例で言うと、
(独立を考えているが何をするか漠然と悩んでいる人が読むと)、独立して年収650万円のコンサルタントになれるとか
(会社でTOEICの試験があるがまったく事前準備していない人が読むと)、TOEICのスコアが200点上がるとか、
(バランスシートを読めるようになりたいが時間に余裕がない人が読むと)、バランスシートがたった3秒で読み解けるとか、
「ターゲット+ベネフィット」と繋げて考えると、具体的な利益になるかどうか?チェックすることができるでしょう。
前回のメルマガでお伝えした、ターゲット像と一緒に考えてみてください。