出版企画では章立ても提出します。章立て、つまり目次の項目ですね。
ところが、この章立てを考えるのがまた簡単ではないのです。
だいたいが詰まらない、興味がわかない、そんな表現になってしまいます。
そこで何回かに分けて、思わず読みたくなる章立ての考え方をお伝えします。
今回は「恐怖喚起」です。
別の記事で書いた「焦らせる」の上位バージョンと思って下さい。
ただ、恐怖喚起というのはいわゆる脅し文句に近いので、やたら多用すると企画そのものの印象が悪くなります。
非常に辛いスパイスとも言えるので、使いどころは慎重に考えで下さい。
たとえば、
社会人として身に付けておくべきマナー
こんな章立てがあったとしましょう。
悪いわけではありませんが、少なくとも目に止まるほどインパクトはない。
これを「恐怖喚起」で直してみます。
たとえば、
知らないとクビになる社会人のマナー
一生平社員で過ごす人の社会人マナー
こんな感じになります。
ここに書いてある内容を読まなければ致命的な損をする!という感覚を植え付けるのが恐怖喚起のポイントです。
つくり方は、まず対象者と、その人に取って欲しい行動を明確にします。
たとえば、年配の方を対象者にして、身体に負担を掛けない正しい歩き方を伝える場合を考えてみましょう。
次に、その行動を取らなかった場合、起こりうる最悪のケースを考えます。
寝たきり老人になる間違った歩き方
こんな感じになるでしょう。
対象者が戦慄するような「最悪のケース」を選ぶのがポイントになります。
「絶対にやってはいけない」という前置きをつけると簡単に恐怖喚起できます。
絶対にやってはいけないダイエット法
危険、恐怖、手遅れ、損などはを提示されると強烈な回避衝動が生まれます。
読んだ人の気持ちがマイナス方面に動くのは間違いありません。本当に知って欲しい重要な項目にだけ使って、あまり多用しないよう気をつけましょう。
章立てが面白くない!と言われたら、工夫の一つとして使ってみて下さい。